製品画像(様子)

製品の特徴

本事例は某金属加工工場様からのご依頼による、現在フェードアウト中のSIEMENS製ドライブ機器「Master Drive」を現行品である「SINAMICSシリーズ」への置き換えのご相談によるものでした。マイグレーションの観点から新旧SIEMENS製ドライブ機器の相違点は以下のようになります。

1.取付に関して。
・サイズ、取り付け穴ともに違う為、穴あけ位置からの再設計が必要
・パワーケーブル及びセンサーケーブルは既設流用可能、信号ケーブル
は取付位置が大幅に異なる為ケーブル余長によっては端子受けもしくは
ケーブル延長が必要

2.ネットワーク構成に関して
・Profibus通信を用いているのならば置き換え可能
・光ケーブルを用いた通信(SIMOLINK)を使用しているのならば、
SINAMICSはSIMOLINKに対応不可の為変換器を用いた再構成が必要
※注 通信マスターを置き換え対象のドライブに設定の場合、該当のドライブは
置き換え不可

3.エンジニアリングツールに関して
Master drive → drive monitor
SINAMICS → Starter
上記2つに互換性およびマイグレーションツールなし
エンジニアによるプログラム置き換え作業が必須

4.パラメータに関して
Master driveとSINAMICSにおいてドライブパラメータの項目
は不一致。
(例:MASTER DRIVEのパラメータ番地r0000とSINAMICSのr0000が同じ意味ではない)
エンジニアによる互いのパラメータ仕様を確認した上での置き換えが必要

以上のようにSiemens製ドライブ機器の置き換えには多大な工数が必要な場合がありますので、該当製品をご使用いただいている方は早めの改修計画を推奨いたします。